同期会HR〜第四限〜 お客様レビュー

我々の同期会に必ず駆けつけてくださり
レビューを送って下さるライター、
岡町高弥さまより
寄稿頂きましたので当ブログにて転載させて頂きます。
岡町さん、いつも有難うございます。
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3月20日、宮城県で大きな地震があった直後、お江戸日本橋亭にて、「同期四人のHR(ホームルーム)4限目」。
2019年5月に二つ目に昇進した落語協会所属四人の同期会。
今回が4回目になる。
今回の課題は、「4人が好きな登場人物の噺」。
出色の会だった。
4回目にして、一番、伸び伸びと好き勝手にそれぞれの持ち味を生かした落語を聴かせてくれた。
まず、柳亭市寿が、「道具屋」。与太郎噺があっていると言われるだけのことはある。楽しそうに市寿の与太郎を見せてくれた。春風亭百栄から噺を稽古してもらった奇天烈さも出ていた。端正な市寿がやる与太郎はまた格別。
春風亭㐂いちは、「締め込み」。
長屋へ盗みに入った泥棒が夫婦喧嘩の仲裁に入るという愉快な噺。
おかみさんの威勢のよさ、亭主の思い込みの激しさなど、登場人物を喜劇的にデフォルメした㐂いちの腕力に脱帽。
後半は、春風亭一猿が、若旦那の吉原通いを心配した番頭が、一計を案じて、店の二階を「ミニ吉原」に作り替える落語ならではの珍妙な噺。
「ぞめき」とは冷やかし。意気揚々と二階に上がった若旦那。一人芝居で脳内吉原を再現する。落語家にそれを見せる力量がなければ成り立たない難しい噺だ。一猿の技量が、噺の人物に説得力を持たせた。
とにかく、聴いていて心地よかった。
この日のトリは、桃月庵白浪。演目は「やんま久次」。
大師匠、五街道雲助一門しかやらない珍しい噺。
旗本の弟でゆすりたかりで生きている小悪党久次。背中一面に大やんまとんぼの刺青があることから、「やんま久次」と呼ばれている。
兄の家にたかりに乗り込むも剣術の師匠に取り押さえられてしまう。
命乞いして、逃げ帰るも全く反省の色はない。
最後の最後で、「人間五十年。俺のやりてぇ事をやって生きるまでの事だ。手前達木偶坊に、意見をされてたまるものかいッ、大べらぼうめ」と啖呵を切る。
クライマックスの悪態が痛快。
この日は、噺の続きが聴きたくなる落語ばかりで、見事な二つ目の競演となった。
次回が楽しみでならない。
岡町